南海トラフ巨大地震はいつ起こってもおかしくないと言われていて、今日や明日起こっても何ら不思議ではありません。南海トラフ巨大地震が起こる可能性や危険な場所などを紹介していければと思います。
巨大地震発生のメカニズム
南海トラフは陸側のプレートの下に海側のプレートが沈みこんでいます。2つのプレートには固着域と呼ばれる強くくっ付き合った部分があります。そして、海側のプレートはどんどん沈みこんでいき、陸側のプレートは押し込まれていきます。押し込まれた状態のプレートは次第に変形していき耐えきれなくなって固着域が一気に剥がれ跳ね上がります。これが巨大地震のメカニズムです。
南海トラフ巨大地震は最大M9.1とも言われています。東海から九州まで震度7を発生させ、関東にも被害が及ぶとされています。私達が体験したことのない巨大地震でしょう。
南海トラフ巨大地震は発生から津波が到達するまで数分といわれる
巨大地震が発生してから数分で広い沿岸地域で津波が押し寄せます。わずかな時間で10mクラスの巨大津波が到達すると言われている。
恐ろしいのは震度7クラスの巨大地震が起きて間もなく巨大津波が到達する事です。この状況で避難する事は難しいと言わざるを得ないでしょう。
巨大地震が起きれば、街中パニックになるでしょう。大きく揺れれば瓦礫もあるでしょうし、電信柱も倒れている。家が倒壊しているかもしれませんので、そんな状況の中で冷静に安全な場所に避難しなければなりません。
東京の高層ビルは大きく揺れる
東日本の震災時以上に高層ビルが揺れると予想され、それによって家具などが倒れるなど2次被害によって被災される危険があります。
南海トラフ巨大地震は確実に起こるのか
地震を回避出来るのであれば、それに越したことはないですが、南海トラフ周辺の固着域のひずみは年々蓄積されていることはわかっていて、いつ剥がれてもおかしくないと言われています。
巨大地震のカギを握るスロースリップ
GPSの技術が発達してから、20年間、南海トラフの固着域のひずみが蓄積されていることが確認されています。徐々にそのひずみが溜まり、限界に来ていると言われています。
スロースリップという、大きな固着域(アスペリティー)のすぐ奥(先)の部分の固着が剥がれる現象で、わずかな動き(数ミリ程度)が巨大地震のカギを握っている可能性があるということです。
実際に東日本巨大地震の1ヶ月前から震災直前までスロースリップが起きていた事が確認されています。スロースリップが起きて直ぐに巨大地震が発生するというものではないのが難しいところです。
スロースリップは固着域の奥の複数箇所で小さな固着が剥がれる現象で、スロースリップによって、小さな固着域群が固着することを止めてしまうため、大きな固着域(アスペリティー)に大きな負担が掛かる。それによって、巨大地震のリスクが高まると言われています。
現在、長崎県沖にある、日向灘の最西端でスロースリップが多発しているという。巨大地震を誘発するとして日向灘のスロースリップに注目が集まっている。
巨大地震のメカニズムは複数の小さな部分的な固着箇所が大きな固着域であるアスペリティーに影響を与えるものであることが東日本巨大地震以降、研究者によって分かってきています。
スポンサーリンク
南海トラフ巨大地震の予知は可能なのか
ラドンガスが注目されています。巨大地震の前プレート内部の岩盤がわずかに破壊されることによってラドンガスが発生します。ラドンガスによって大気中のチリなどが電気を帯び、それが核となって水蒸気が水滴に変化します。このときに潜熱と呼ばれる熱が生まれます。これが異常な熱エネルギーの正体です。
東日本巨大地震の前に東北沖の上空の熱エネルギーが突然変化したと言われています。しかも、震災直前にプレートの境目の上空に熱エネルギーの異常がみられた事です。
GPSはナビなどの空間位置認識だけでなく電波を受信したデータから電離層の状態もわかる。
巨大地震後、息つく間もなく巨大津波が発生
東日本大震災ではタイムラグがあったことによって、避難所から家に戻った事で、被害が拡大しましたが、南海トラフ巨大地震で想定されるタイムラグはわずか数分です。早い場所では2分程度で巨大津波が到達する速さです。この間に避難しなければならないのはかなり難しいと言わざるを得ません。
南海トラフ巨大地震で被害が大きくなりやすい注意すべき10の地域
・大分県
・兵庫県
・愛知県
・徳島県
・三重県
・宮崎県
・高知県
・和歌山県
・静岡県
・大阪府
南海トラフプレートに近い地域は揺れが大きく、沿岸地域は巨大津波にも警戒が必要です。特に注意が必要な県となります。
埋め立て地や海抜の低い地帯は地盤が弱く危険
愛知県の沿岸部は海抜0地帯の埋め立て地があり、揺れに弱く、液状化になりやすい傾向にあります。また、東北であった巨大津波のようにうねりをあげて沿岸になだれ込むのではなく、いつの間にか浸水し、街が海水で埋もれてしまう傾向にあると予測されています。
沿岸部は大きな揺れだけでなく津波の警戒が必要
これらの県の特に沿岸地域の場所は、地震による被災だけでなく、津波による被害というものが最も大きいという事が、東北の震災でわかっていることなので、注意すべきということは間違いないです。南海トラフだけに意識があると別の場所で想定外の巨大地震が起こるとが絶対にないとは言い切れないです。
巨大地震発生のシュミレーションが必須
震度7クラスの巨大地震が起きたと仮定して、
・最低限の持ち物(スマホ・水など)
・何処に避難するのか(津波を想定して高台など)
・家族などの連絡手段
この3つは最低限、家族で話あっておいた方が良いでしょう。
急に巨大地震が起きた際に人は、シュミレーションしておくことで、迷わず避難できます。
地震が起きてから考えていたら間に合いません。特に南海トラフ巨大地震は起きてから数分で津波が沿岸に到達するとされていて、迷ったりしている時間は命取りになります。あらかじめシュミレーションした通りに素早く避難できるかが助かるかどうかの重要なポイントになります。
日本は地震大国である以上安全な地域というのはない
ひとつ言えることは、日本という国に住んでる以上、ここが安全という場所はないという事です。内陸であっても、河川の増水による浸水もありますし、山岳地帯であれば土砂崩れなどの2次被害も考えられますからね。
震災時は3次被害や4次被害も起こりうる
病院などが機能しない、道路が寸断されている、避難所が一杯で入れないなど、普段ありえないことが起こるのが巨大地震です。また、長期の避難所生活や車中泊などでエコノミー症候群などにも注意が必要です。