楽天が大手キャリア3社をぶち抜く可能性はあるのか?

いままで、大手3社(ドコモ・au・ソフトバンク)でいわばやりたい放題だった訳ですが、楽天のキャリア化によってユーザーにとっては良い意味でその牙城が崩せるチャンスになりそうです。

 

しかし、楽天がすぐに3大キャリアに肩を並べるというのは難しいですが、5年という期間があれば通信整備やサービスを構築していけば充分可能性はある。

 

また、楽天にはそれを可能にする戦略や技術があるということでそれは後述させて頂きますが、菅官房長官が携帯事業に色々メスを入れる発言をしていますが、消費税の増税に伴う国民の負担をなるべく減らしたいという狙いがあるようです。

 

 総務省がキャリア変更する際に掛かった違約金を一律1000円以下に決定

 

今年は通信関連に大きな変化があります。2019年秋から5G回線の割り当てが始まる訳ですが、それと同時期に通信料と端末代金の完全分離が始まります。

 

今まで本体料金は毎月支払う通信料に上乗せする形で分割出来ましたがそれが出来なくなります。さらにキャリア変更する際に掛かった違約金を一律1000円に変更されるなど今までにない変革期に入ります。

 

端末代金は購入時に全額決済しなければならず、価格がどんどん値上がり傾向にある本体を今までの様に気軽に買い換えるユーザーは減少するでしょう。それよりも本体を長く愛用しようという流れになると予測されています。


 

楽天は本体と通信料の完全分離に該当しない

 

ドコモ・au・ソフトバンクの3社は本体と通信料の完全分離が実施されますのでこれまでのような端末割引が効かなくなります。

 

総務省の発表では端末料金と通信料の完全分離に新参入の楽天モバイルは除外する方向で検討している」という事ですので、楽天モバイルユーザーのみ2019年秋移行も今まで通り端末料金を通信料に上乗せして分割購入出来る。これは大きなメリットになりそうです。

次世代高速通信5G回線が大手3社に今年秋に割り当てられる訳ですが、DOCOMO・au・ソフトバンクですが、そして、もう一社食い込んできたのが楽天です。ですので結果4社に割り当てられる事になったわけですね。

 

楽天が割り当てられたの1.7GHz帯

 

元々自社回線を持たないMVNO事業社である楽天からすれば最初から3.4GHz帯は眼中になかったでしょう。この帯域は直進性が強くて使える範囲が狭いので限られた領域しか使えません。この帯域を割り当てられたドコモとソフトバンクはLTEに追加して速度を上積みするために使われています。この3.4GHzを楽天が今割り当てられても使い道に困るでしょう。楽天は第1希望が1.7GHzで第2希望を出していなかった理由はそこにあります。

 

楽天ですが大手3社に比べたら1歩も2歩も遅れ、いまさら感は否めないですが、そんなことは100も承知で、この楽天が5Gの割り当てに4社目に食い込めたのは非常に大きな意味を持つという。

 

楽天の携帯事業参入に否定的な意見も多い

 

楽天のキャリア化ですが今更感を出す評論家や同業他社も多いです。

要はキャリア参入は楽天の大きな失敗ではないのか?という意見が少なからずあるのが実情です。

 

これは大手3キャリア以外の新規参入業者がことごとく失敗に終わったことにほかならないのが理由ですが、実際にキャリア参入を表明してから楽天の株価は下がりましたし、

大赤字に終わることを予測する方が多いことを裏付けているということだと思います。

 

しかし、今までの新規参入業者が失敗に終わったからと言って楽天も失敗というのは早計だと思いますし、今後の楽天の動きによっては株価も変動するでしょう。

基地局の仮想化が実現するとなれば、今までにない価格競争が激化するのは必死でしょうし、大手キャリアもあぐらをかいてるわけにはいかなくなるでしょう。

 

楽天はかつてソフトバンクが味わった辛苦を再現する可能性も

 

ソフトバンクはかつてプラチナバンドを持っていなかったために電波の繋がりが悪いという評価を受けた時代がありました。楽天はプラチナバンドを割り当てられてないためソフトバンクと同じような苦労をする可能性もあります。今回楽天が割り当てられた1.7GHz帯よりも更に回り込めるプラチナバンドを所有していないのは厳しいかもしれません。

この周波数帯をどのようにカバーしていくのかが鍵になるでしょう。

 

※プラチナバンドとは回り込みが得意な周波数帯で携帯やスマホに一番適してる周波数帯。価値があるからプラチナバンドと呼ぶ。

 

KDDIにとって敵である楽天にローミング提供はデメリットになるのでは?

 

楽天のキャリア化ですが、KDDIが回線をローミングによる貸し出しを提供します。無制限に貸し出すわけではなく、2026年迄と決まっています。更に「東京23区、大阪市、名古屋市及び混雑地区を除く全国エリア」という事です。

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KDDIにしてみれば新しく始めたau payにしてもWowma!などECサイトに力を入れたいKDDIからすれば楽天payや楽天市場などは目指すところでもあり、やっていることは親和性があり、キャリア展開は手を貸すかわりに楽天決済やEC事業の技術提供などの似ている事業展開だからこそのメリットがあるかもしれませんキャリア化に関しては今後台風の目になりかねない楽天の動きを間近で見ることはデメリットではなく逆にメリットしかないと感じているでしょう。

 

楽天モバイルのユーザーは急増している

 

現在MVNOである楽天モバイルは利用者が急増していると言われています。格安SIMで圧倒的にシェアを伸ばしているのが楽天モバイルです。やはり、EC事業である楽天市場の囲い混みが上手くいっているのかもしれません。楽天市場会員ならばポイントの還元やステージによってさらに割引が受けられるのも要因かも知れません。

 

楽天は自社回線を秋からスタートしようとしている

楽天モバイルは現時点ではドコモ回線とau回線を利用していますが秋移行自社回線に移行していくことが決まっています。

 

楽天モバイルの自社回線で繋がるのか?

楽天に切り替えを考えている人も格安SIMのいずれかに変更を考えている人も「ちゃんと繋がるのか?不具合がないのか?」と不安に思う人も多いはず。今まで楽天モバイルはドコモ回線を利用しているから安心という事を売りにしてユーザーを獲得してきたわけですから、ドコモ回線を使わず自社回線に変更となれば心配なるのも無理はな

 

シェア4割のiPhoneは非対応

iPhoneのユーザーは徐々に減少傾向にあるがまだ、4割のシェアを持っていますがiPhoneに非対応というのは疑問が残りますが、4割のユーザーを捨ててAndroidスマホに絞りこんだという事でしょうか。実質全て自社回線になる頃にはiPhoneユーザーは今よりも減っていると予測しているのかも知れませんね。

 

楽天の自社回線では繋がらない

楽天の自社回線で全ての地域をカバーすることは出来ませんので、しばらくの間は楽天モバイルと提携したau回線を使うことになりそうです。

 

長い目で見れば楽天モバイルネットワークの期待値は高い

 

楽天の新規キャリア事業展開ですが2019年10月から1.7GHz帯の割り当てられ正式にキャリア事業に参入したわけですが、すぐに自社回線でカバー出来るわけではないですが、KDDIのローミングによる手助けを受けながら、東京23区、名古屋市、大阪市など混雑地区を2019年10月までに自社回線を整備し、その他全国各地のアンテナを5年掛けて増やしていく考えと言うことです。自社回線が整う2026年には大手キャリア3社に肩を並べてる可能性も十分あると思います。

 

大手キャリア3社にはない楽天の世界初の技術とは

 

いよいよ5G(ファイブジー)が到来と言われていますが、秋以降すぐに我々一般まで5G高速通信が浸透するのかというとそんな事はなく、初めは医療関係や企業間のみに留まり、一般向けには相当先になりそうです。そんな中、楽天の提唱する「基地局の仮想化」が大手3キャリアを置き去りにして独り勝ちする可能性があるという。ドコモ・au・ソフトバンクの大手3キャリアは沢山の基地局を所有していますがいち早く5G環境を実現出来るかに掛かっていると言われています。しかし、5G向けの整備や工事などで膨大な資金と時間を要することは間違いなく、一般向けは数年先になってしまうことでしょう。

 

「高速大容量・低遅延・同時多接続」を実現する5G通信

 

一番早く5G通信が実現出来るのは楽天の可能性も

 

・基地局の仮想化で素早く顧客のニーズに対応出来る
・基地局が少ないデメリットを解消するもの

 

基地局の仮想化とは何か

 

従来の携帯電話の通信設備とは大きく異なり、投資を大幅に削減出来る新しい技術。過去にNTTが一部ソフトウェア化した実例はありますが、基幹網から基地局網まで全て仮想化したというのは楽天だけという世界初の技術。

 

この技術は今後の5G投資でも、設置済みの汎用サーバーのソフトウェアのアップデートするだけで移行出来る。設備投資を極限まで抑え、5G通信インフラを
圧倒的スピードで構築できるこの技術は実現すれば本当に凄いことです。

 

楽天は2025年までに整える5G通信インフラの設備投資を6000億円に抑えるということを表明していますが、この6000億という数字はNTTの1年間の設備投資と同じ額という事で相当投資を抑える事が可能という事です。