ペテルギウスは元々どんな星だったのか?

オリオン座に位置する太陽の1000倍もの大きさを持つペテルギウス。いつ爆発してもおかしくない状態と言われています。現在では赤色超巨星という段階に入り肥大化しています。現在は非常に不安定な状態ですが、数百年前には太陽のように周りの星に光を照らす安定した時期があったことは間違いありません。

 

ペテルギウスの現在の姿は直径1億km以上になり、肥大化しすぎて全盛期のスペックを推し測ることは難しいですが、おおよそならば推測することができます。

ペテルギウスは大体こんな星だった

 

ペテルギウスの全盛期は太陽の20倍の質量、6倍もの大きさがあったと言われています。

このレベルのスペックを持つ天体は非常に珍しく、強力な恒星であったことがわかります。因みに太陽と同等のスペックを持つ天体は広い宇宙には沢山あることがわかっています。

全盛期のペテルギウスが太陽の位置にあった場合

 

太陽の20倍の質量、6倍の大きさを持つペテルギウスが太陽の位置にあったしましょう、太陽系の惑星に与える影響は水星が6000℃、金星が8500℃、地球が4000℃、火星が3000℃、木星が1400℃、土星が1000℃、天王星が600℃、海王星が400℃になると言われています。極寒の星である冥王星が30℃弱まで上がり表面温度だけでいえば住むにはちょうど良くなります


ペテルギウスが太陽の位置にあったなら太陽系は崩壊する

仮にペテルギウスが太陽の位置にあったなら重力が強大であるため公転軌道が滅茶苦茶になります。

地球からは640光年離れているペテルギウス

地球から光の早さで640年掛かる距離にあります。この位置なら超新星爆発しても地球に影響はありません。もしかしたら我々が生きてる間にペテルギウスの超新星爆発を目撃するかもしれませんね。

 

そういった意味で注目度の高い星ですが、今見ているペテルギウスは640年前の姿を見ているに過ぎませんなので実際はとっくに超新星爆発を起こしている可能性もあります

 

ペテルギウスが超新星爆発を起こしたら地球にはこんな影響が

 

 

地球からペテルギウスまでの距離は640光年離れています。超新星爆発を起こせば急激に温度が上がるため赤色から青色に光り輝きます。昼も夜も認識出来るほど青く光ります。満月の100倍もの明るさが3ヶ月間継続します。

 

まるで太陽が2つあるかのような錯覚をしてしまうでしょう。夜でも街灯なしで歩ける明るさに!この期間は夜が無くなるとまでいう専門家もいます。

 

爆発から4ヶ月経つと温度が下がり色が青からオレンジ色に変化するでしょう。

 

そして、月日が経つにつれ徐々に暗くなっていき、4年後には肉眼では認識出来なくなる。

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ペテルギウスの超新星爆発後はどうなるか

 

これだけの強大な質量を持つペテルギウスは寿命が尽きた後ブラックホールになるでしょう。因みに太陽は寿命が尽きたとしてもブラックホールにはなりません。ブラックホールになるには太陽は小さい為です。

 

ペテルギウスのような巨大な恒星は寿命が短い

太陽は46億歳ですが、ペテルギウスのような質量と大きさを持つ恒星は寿命が短いです。約数百万年程度で一生が終わります。太陽は小さいからこそ長生きな訳ですね。

ペテルギウスの超新星爆発の影響がないと言える理由

 

 

恒星が超新星爆発を起こすと強力なガンマ線を撒き散らしますが、仮に地球に直撃すればオゾン層が破壊され太陽からの有害な物質をモロに受けてしまいます。

 

過去に超新星爆発によるガンマ線によってオゾン層が破壊され、ある種の生命体が絶滅したと唱える専門家もいます。超新星爆発による直撃は自転軸の角度がどの方向を向いているかが重要で、この辺りの研究も進んでいて、ペテルギウスの自転軸の角度は地球に対して20°ズレており心配ないという結果が発表されました。

8.6光年しか離れていないシリウスが超新星爆発を起こせば地球滅亡

 

ペテルギウスが超新星爆発を起こしたとしても地球には被害がほとんどないという科学者は多いです。しかし、地球から約50分の1の距離しか離れていないシリウスが超新星爆発を起こせば地球に甚大な被害を及ぼし人類は滅亡するという。

 

太陽もいずれ寿命が尽きる

私達が住んでる地球も太陽も人間と同じようにいつかは寿命が尽きます。星は寿命が長いので永遠のような錯覚を起こしがちですが、そんなことはありません。太陽は100億年程度が寿命と言われているのであと50億年程度ですね。

 

太陽は超新星爆発はしませんが、寿命を終える前に膨張し肥大化します。その膨張によって水星と金星は太陽に飲み込まれてしまうでしょう

 

地球は太陽の膨張でも届かない距離にありますが、残念ながらこの頃には人類は絶滅している事でしょう。太陽が寿命を迎えている状態では今のような地球の環境は維持出来ないからです。

 

また、問題は太陽だけではありません。地球も数十億年後には核が固まって磁場を生み出せない可能性が高いです。磁場がなくなれば太陽からの放射線を遮ることが出来なくなります。地球もいつかは磁場がなくなり、水は全て蒸発して乾燥した火星のようになるでしょう。

 

総評

ペテルギウスの超新星爆発は科学者や専門家だけでなく、私達一般人も非常に興味深く、見れる可能性があることは頭に入れておきましょう。