- 投稿 2019/05/15 更新
- 地球環境・宇宙
天王星は太陽から7番目に位置する惑星ですが、調べれば調べるほど不思議な天体ということが分かります。
天王星の自転角度は98度である
自転に角度が付いているのは珍しい事ではなく、地球も23度~25度である。しかし、公転軌道面に対して98度というほぼ横倒しの異様な自転角度を持った天王星は不思議である。
天王星は太陽系で木星、土星に次いで3番目に大きい惑星である。
天王星の直径は地球の約4倍と言われ、51,100kmあります。
太陽からの距離は28億6354万kmです。天王星はヘリウムやメタンなどから出来る、つまりガス惑星になります。中心部には氷の塊があり、体積は地球の63倍にもなり結構大きいです。しかし、質量は地球の15倍程度で大きさの割にかなり軽い天体ということがわかります。
天王星のは青く美しい星です。しかも、土星のような輪があります。最も特徴なのが自転角度です!奇妙な程に縦の自転で、輪も縦に付いています。
なぜこのような回転をしているのか不思議としか言いようがありませんが、科学者の推測では天王星が出来て間もないころ惑星が衝突してこのような角度になったとも言われています。それがあの有名な謎の惑星Xではないかという研究者もいます。
天王星は一番臭い惑星である
これは硫化水素やアンモニアが雲に含まれているからで、硫化水素は同じガス惑星である木星や土星からは検出されません。この違いが惑星の誕生や進化の謎を解く鍵となるのではと考えられています。
地球からの距離はかなり遠く、気軽に探査機を送れることはできません。過去にボイジャー2号が1986年に送られたのみです。
そういった事からまだまだ謎が多い惑星です。
天王星はダイヤモンドの雨が降る
天王星や海王星はガスと氷が主成分であり、このような天体は天王星型惑星と呼ばれています。このような氷の惑星ではダイヤモンドの雨が降っているとまことしやかに囁かれていました。
実際に観測出来たわけではありませんが、研究で天王星に再現されたプラスチックに高圧をかけたところ、ダイヤモンドの構造をもつ「ナノダイヤモンド」に変化したことが分かりました。天王星では何百カラットのダイヤモンドの大きさのものが降っていると予測されています。
天王星は太陽から遠い分極寒である
特殊な惑星の構造がなければ天体の温度は太陽からの距離に比例しますが、天王星の温度はマイナス200℃以下と言われとてつもなく寒い星ということがわかります。
天王星はなぜ青く輝いているのか
天王星は青いのが特徴ですが、地球のように海が青いのではなく全体が薄い青で輝いています。その見た目は神秘的な感じすらします。青く光るのは天王星はメタンの雲に覆われているためで、メタンは赤い光を吸収して青く光る性質があります。天王星が青く美しいのはそのためです。
天王星の重力はいかほどか
重力は8.69m/s2となっており、地球よりも若干重さが軽くなります。体重70kgの人が62kg位になる程度なので若干軽く感じる程度だと思います。
天王星の大気の主成分はどうなってるのか
木星や土星などと同じでヘリウムや水素が主体となっていて、メタン、水、氷、アンモニアも含んでいる。マイナス-371℃と超低温となっており、ボイジャー2号の観測データのみとなっております。
天王星の自転速度は速いのか遅いのか
地球よりも高速で自転していて17時間24分で1周しますので1日は短いです。1年は万有引力の法則に従って長くなり84年ほど掛けて1周します。人が一生を終える位にようやく天王星の1年を迎えるということですね。
天王星の昼と夜はどうなってるのか
天王星は自転は98度というとんでもない角度に傾いているため
北極点では42年間昼間が続き、42年間夜が続くサイクルを繰り返します。
天王星に磁場はあるのか
天王星は地球と同レベルの磁場を持っていることが分かっています。天王星の岩石質の中心核、氷のマントル、そして上層部にヘリウムや水素があるという構造です。天王星の異様な自転の傾きによって磁場は星の中心から大きくズレていて安定していないということです。
天王星の氷は高温である
謎なワードである高温の氷ですが、高温高圧の状況下メタンやアンモニアが氷のように固まったように見えるということで一般的な氷とはそもそも違うようです。
天王星には23個の衛星がある
一番大きな衛星にはシェークスピアやアレキサンダーにちなんだ名前が付けられています。ティタニア、オベロンとそれぞれ命名されました。
総評
欧州では2030年に探査機を送る計画があるそうです。大きく傾いた自転軸や硫化水素の分析などにより太陽系の誕生を紐解ければと考えているようです。調べれば調べるほど謎な星ですが、非常に興味深くロマン溢れる星ですね。