- 投稿 2019/06/17 更新
- 生活
世の中には、ぱっと見お得になりそうに見えて実は大損だった!という話が少なくありません。この「ぱっと見」に踊らされて勢いで契約しないようにしましょう。
最近良く目にするカーリース、「月々1万~新車が乗れる!」の見出しですが、実際には1万円では乗れません。1万円~ということは仮に5万円であっても、極端な話15万であっても嘘ということにはなりません。あくまでも1万円~ですからね。
いけないのは1万円~という安い金額をイメージさせて気軽に来店させ、あとはいつの間にか丸め込まれてしまうパターンです。
カーリースも商売でやってますから利益を求めるのは当たり前と言えば当たり前なので否定的なことを言うつもりはないのですが、ユーザー目線で見れば、ほぼデメリットしかないシステムと言えます。
カーリースですので止めておいた方が無難です。では、メリットとデメリットをまとめましたのでご覧下さい。
メリット
月々の支払いは新車購入の場合よりも安くなる。車検や掛かる税金も込みなのでそういう面では気にする必要はない。
デメリット
総額が高くなる。月々の支払いが定額なので、支払いの心配がない代わりに総額は新車で購入するよりもだいぶ高くなる可能性があります。
走行距離に気を使う必要がある
予定よりも走行距離を相当オーバーした場合、高額な違約金を気にして走行距離に神経を使うことになるでしょう。
総額で考えれば損確定のカーリースですが、当然ですが、営業マンは月々の支払い額が安い事をイメージさせる為のトークを展開してくるでしょう。
自分の車ではないためキズや凹みを気にして神経を使う
自分の車であれば、気を使わなくても良い所まで気を使わなくてはならなくなります。
カーリースのシステム
3年とか5年でリース契約を結ぶ。リース終了後返却するか、買い取るか再リース契約できます。買い取る場合、総支払額が車両価格に達してない場合、現金以外は改めてローンを組まなくてはならなくなります。
カーリースの契約内容はリース会社が圧倒的有利
契約書の内容はあらゆる場合を想定してリース会社が損をしないようになっています。
最終支払日に残価設定額を全額支払わなくてはなりません。
残価設定額は契約年数に応じて契約満了時にその車両価格がどのくらいになっているのか予め価格を設定します。
車両本体価格-期間満了時の車両価格(予測)
車両本体価格から満了時の予測下取り価格を差し引きます。
この場合、車検や6ヶ月点検、自動車税、その他メンテナンスに掛かる費用を上乗せで分割で支払います。
この残価設定は一般的買い取り価格よりも安く見積もられる
カーリースの残価は一般買い取り価格よりも安く、2割程度損する場合が多いです。なぜならば、リース会社も損したくないので乱暴な乗り方を仮定して価格を決めています。
敢えてそのようにシステム化することで、どのような乗り方をしてもリース会社は損しないようにしているんです。
3年や5年経てば乗り方によって状態は大きく変わる
ペットの匂いが染み付いていたり、シートにシミが付着、ヤニで天井や室内を変色させてしまうと違約金という形で返却時に別途請求されます。
リース期間中の中途解約は多大な違約金が発生します
あの車に乗り替えたいな~と思っても、高額な違約金が頭にちらつき期間終了まで我慢して乗ることになるでしょう。
キズや凹み、汚れは違約金発生
普通に乗っていれば多少のキズや凹みは出来てしまうものですが、違約金が発生しますので細心の注意が必要になります。最悪全損事故なんて起こしたら、当然違約金も高額になります。
月々の支払いが安く済むが車検代やメンテナンス費用にも金利が付く。車に掛かる費用(税金や車検)にも月々のリース費用に組み込まれるため、こうした費用にまで金利が付いています。
残価予測はあくまでも予測
リース会社とはいえ、神様ではないので、その車の数年後の価値を完璧に予測することは出来ません。
車の価値は寿司ネタと同じように時価になります。自分の過失以外でも、リコールなど著しく車の価値を下げてしまう事があっても、設定額通り支払わなくてはなりません。
カーリースはドレスアップ出来ない
リースなので最初と同じ状態で返却するのが決まりなので、ステアリングやシートはもちろん、車高を下げたり、バンパー、サイドステップをカスタムすることもご法度です。もし、そのような状態で返却したなら、高額な違約金が待っているでしょう。
総評
月々の支払いの安さが売りですが、そこだけに意識を引っ張られると大損しますよ、というカーリースですが、自分の車以上に神経は使うし、総額は高くなるわで良いことは1つもないです。
一見良さそうだけどその内容は微妙…なので知らないと損してしまう。若年層や情報弱者を狙った確信犯的な内容である。しばらくすると損する情報が浸透し、契約ユーザーが少なくなればリース内容を改変したり、サービス自体なくなる可能性もある。
気軽にカーリースで旅行行ったり、なんて夢のまた夢。走行距離やキズなどに神経をすり減らすことになるでしょう。
簡単に「月々1万~で新車が乗れる!」はリース会社にとって都合の良いキャッチフレーズに過ぎません。このキャッチーな文言にはデメリットは1つも書かれていません。利益を追及する企業として仕方がない部分はあるとしても、店に足を運んだ時にはデメリットもしっかり説明するべきですよね。どう考えても客にとっては見過ごせないデメリットばかりですから。。
月々の支払いは安いので自分が買うよりも1ランク、2ランク上の車に乗れますが、その分のツケは後々必ず回ってきます。カーリースは人の車を運転しているようなものです。自分が購入した車なら1年で何万キロ走行しようが一切気にすることもないですし、ドレスアップやカスタムも思いのままでしょう。リース会社規則でがんじがらめの自由のない車を乗ってても、面白くも何ともないって話でした。