水星の中心核は全体の7割を占める
地球は全体の約半分が中心核ですが、水星の中心核は全体の7割と大部分を占めています。これは地球以外の惑星と比べてもこれだけ中心核が大きい天体は見当たりません。
水星が誕生間もないころ大きい天体と衝突して中心核が残ったと考えられていますがはっきりと分かっているわけではありません。
水星の表面は月に非常に良く似ている
水星の表面はクレーターが沢山あり、ぱっと見ただけでは月と区別することは難しいでしょう。
水星は太陽が2度昇る特殊な星
通常の惑星であれば太陽は昇ったらそのまま沈むというのが、普通ですが水星では一度昇りかけた太陽が一旦逆行し再び昇るという不思議な動きを見ることが出来ます。この太陽の逆行が見れるのは水星の公転が最も太陽に近づく時に見られる現象です。
水星は楕円形に公転しており、太陽から離れたり近づいたりしています。水星側からみれば太陽が大きくなったり、小さくなったりしますのでまるで太陽の大きさが変わった様に見えますが水星と太陽の距離が変化しているためそのように見えるのです。
水星は過酷な環境のため調査が進んでいない?
太陽系で最も内側を公転し、太陽に近いため調査が進んでいません。しかし、1973年にNASAの水星探査機マリナー10号やメッセンジャーが到達しています。分かっていることは、わずかながら大気が存在し表面温度は日が昇っている場合400℃で日が沈めは-170℃という激しい温度変化があります。地球の約7倍の光とエネルギーを太陽から受けていると言われています。
水星の重力は
水星は地球の38%程度の重力ですので、地球よりも相当身軽である。ジャンプをすれば2倍以上高く飛べるでしょう。また、地球上では重くて持ち上がらないようなものも持ち上がるでしょう。
水星の1年と1日の長さ
水星の自転周期は58日すが、地球と同じ公転軌道ではないため、太陽が一周することが1日と考えたなら175日が1日となります。公転周期は87日になりますので1日よりも1年の方が早く訪れるという不思議な状況です。
水星は楕円形の公転していますが太陽に近づけは近づくほど公転スピードが増し、反対に太陽から離れるとゆっくりと公転することが分かっています。太陽の強すぎる重力が水星の公転スピードに影響を与えていると考えられています。
また、地球のように自転軸が傾いておらず公転軸に対して垂直に自転します。
水星と地球の距離
水星は楕円形に公転しているため距離は一定ではありませんが、最も地球に接近するタイミングで9150万km離れています。
太陽と水星との距離は5791万kmなので、太陽との距離が圧倒的に近いことがわかります。
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水星には意外にも磁場が存在する
水星には地球の100分の1に相当する磁気圏を持っていることがわかっています。自転速度が遅い星にしてはかなり強い磁場があり、一時的なものではなく安定したものであるとされています。
ただし、水星の磁場は漏れだしやすい性質を持っているため、2008年に水星の惑星磁場から800kmの長さを持った竜巻状の磁気の束が観測されています。
この現象は太陽風によって発生していて、磁場の壁に穴が開いてしまい、水星の表面に太陽風が流れ込んでしまう原因です。
水星には大気が存在する
わずかながら、水星にはヘリウムを主成分としてナトリウムや酸素を含む大気が存在します。ただ、水星は重力が弱く大気が宇宙に放出され続けています。
この大気は太陽風によって水星の地表面が崩壊することによって発生します。
太陽風と岩石の成分が反応したり、水星の氷が昇華することでも発生しています。水星の大気は供給と放出を繰り返していて成分が一定になることがありません。
水星に氷がある!?
太陽から最も近い惑星である水星は灼熱の星でありますが、実は氷が観測されています。水星にはクレーターが多数存在し、深いクレーターの中には太陽がまったく当たらない影になる部分が存在し、ここでは-172℃以下を維持していると考えられています。
1992年にカリフォルニア州のモハーヴェ砂漠に位置するゴールドストーン深宇宙通信施設が、水星から氷と見られる反応が観測されています。研究者はこの反応を水から出来た氷である可能性が最も高いとされ、灼熱の星である水星に氷があると衝撃を与えました。
水星や金星にはなぜ衛星が一つもないのか
ご存知のように地球には月という衛星が1つあります。火星にもフィボス、ダイモスという衛星があり、木星には79個、土星には65個、天王星は27個の衛星があります。そして、月より小さい冥王星が5個の衛星があります。不思議に思いますよね。
木星や土星のように大きい天体は大量の衛星があります。なので大きさも重要ですが、冥王星よりはるかに大きい水星や地球と同じ位大きい金星に衛星がないのはなんとも不思議に思うでしょう。
衛星の有り無しは太陽の距離によるものが大きい
やはり、太陽との距離が遠くなればなるほど衛星を持ちやすくなります。太陽から遠く離れた星では僅か直径300km弱の星が2つ衛星を持っていたりするのです。なので太陽からの距離が近い水星や金星は太陽の強大な重力によって衛星が出来ないと考えられています。